このページで分かること
1:型紙を使って色画用紙をキレイに切る方法
2:切った色画用紙を接着し完成度が高い素材を作る方法
Wall decoration:How to make materials beautifully using a patterned paper
自宅・保育園・幼稚園・教育機関・様々な施設において、壁の装飾は大きな役割を果たしています
見る人の心を明るくしたり、穏やかにしたり、その装飾を題材にお子さんと遊んだり、季節感を味わったり・・・
せっかく作る型紙ですから、キレイに作ってみませんか?
ここでは、装飾物をキレイに作る方法をお伝えしてまいります!(何故か現場には、教えてくれる方がほとんどいらっしゃらないんですよね・・・)
また関連ページには、出来上がった制作物をできるだけキレイな状態で長期保存し、合理的に活用する方法と管理方法についてお伝えしていますので、そちらも合わせてご確認ください
型紙を使って素材を作ると、洋服など色々コーディネイトできます!
型紙を使って色画用紙をキレイに切る方法
制作する場所
平らな、色画用紙より大き目の机
床でも可能ですが、何かあった際に床に物が置いてあったことで不慮の事故につながる可能性がありますので、制作場所にご自身様しか絶対に入ってこない場所でない限り、床面より高さがある場所で制作することが望ましいです
また「切る」工程は刃物(ハサミやカッター)を扱いますので、特に気を付けてください
できたら「工具セット」のような箱(お菓子の空箱等で構いません)の中に一式入れておくと、何かあった際すぐに持ち運べて便利です
準備する物
1:完成しているイメージ画像
・小さい物で構いません
・制作中に全体像を確認するためです
・目的が明確な方がキレイに作れます
2:コピーした型紙
3:必要な色の色画用紙
4:ハサミ
5:粘着テープ(セロハンテープ等)かホチキス
6:色鉛筆か、2B以上の芯の柔らか目の鉛筆
7:場合によっては、消しゴム(間違えて線を引いた場合に使用)
8:場合によっては、カッター
9:場合によっては、カッター台(マット)
10:場合によっては、物差し
ハサミについて
ハサミは100円均一等で売っている普通のハサミで構いませんが、紙を切るのみに使用する「特化バサミ」をご自身で決めておくと良いです。型紙をキレイに切るためには「器用」「不器用」も関係しますが、とにかく「切れ味の良いハサミ」は大前提です。錆びている物や、今までに粘着テープ(セロハンテープやガムテープ)等の粘着物を切ったことのある物は切れ味が悪くなっている可能性が高いので、お勧めしません
ハサミを扱う指や手首にも負担が掛かりますし、仕上がりも汚くなります。目指すのは、自分の体に優しく、そして仕上がりもキレイに、です
カッター台(マット)について
カッターを使用する際は必ずカッター台をご利用ください
カッター台無しにカッターを使用することは大変危険ですし、カッターで机に傷を付けてはいけません
カッター台は、A3サイズ以上をお勧めします。色画用紙より大き目の方が実際カッターを使用する際に安全です
例
プラス カッターマット 両面 A3 300×450mm グリーン 48-584
物差しについて
物差しには「プラスチック 」「ステンレス」「 アルミ」「木材」と多くの種類があります
100円均一等でお手頃に購入できるのは「プラスチック」だと思いますが、プラスチックはカッターの刃が食い込んだり、削れたりして危険です
総合的に考えて、色画用紙のように厚みと長さのある物を綺麗に切る場合「ステンレス」がお勧めです
ただし、ステンレスは少し重かったり、当たると他素材に比べても痛いのでお気を付けください。購入時点で袋に入っている物もありますが、無いことも。できたら専用の袋に入れて保管してください
※重ねた新聞紙を折り、粘着テープで留めたら簡易袋ができます!「ステンレス物差し」と注意書きを書いて貼っておくのも忘れずに
ステンレスと言っても、現在はカッターの刃を当てる部分だけステンレスで、滑り止めが付いている物もあります
また、長さは30センチ以上の物の方が制作に向いています
例
レイメイ藤井 定規 すべらないカッティング定規 30cm ACJ555
(端がステンレス 滑り止め付き ケース無し)
コクヨ ステンレス直定規 30cm TZ-1343
(全てステンレス ケース付き)
ハサミとホチキスの取り扱いについて
取り扱いにはくれぐれもご注意ください。しまう場所は必ず決め、使用しない時は必ずこまめにしまってください。「ちょっとこれくらい」と短時間だからと、机の上に出したまま等には絶対にしないでください。また、ホチキスを使用する場合、必ず針も責任を持って取り扱ってください
「一般的な大人の考え」では予想もつかないことが、いつどこで起きるか分かりません。くれぐれもご注意されて、ご使用、また管理されてください
色画用紙の取り扱いについて
色画用紙は、張りがあって色も鮮やか。扱い易い紙です。しかし一旦折れてしまうと、みすぼらしく見えてしまいます。使用しない紙は、きちんと色ごとに分け、折れないように管理してください
また「紙」とは言っても、うっかり指先を切ってしまう方が多数いらっしゃいます。生活の中で指先が切れてしまうと治りにくく、様々なことに支障が出ますのでお気を付けください
素材を1つ作る場合
1:完成しているイメージ画像を確認しながら行います
2:プリントした型紙を必要に応じパーツごとに切り離します。大雑把で構いません
※印刷された線ぎりぎりに切ると、後の工程が難しくなるので、最低でも線より1センチは外側を切ってください
※この過程は色画用紙を切るのではなく、プリントした型紙を、制作を楽にするために適切な大きさに切る過程です
ポイント 1
1つの素材(仮に(A)とします)の上に他の素材(仮に(B)とします)がある場合、(A)の部分の色画用紙を切った後、(B)の部分を型紙から切り離してください
例えば、ネコさんの顔の土台:(A)にネコさんの目や口:(B)がある場合などです。
顔の輪郭の色画用紙を型紙に合わせて切ってから、型紙の中にある目や口の部分を切り抜きます
ポイント 2
素材1点がA4サイズに近い大きさの場合、切る必要はありませんので工程「3」へ進んでください
3:1つの素材(A)の上に他の素材(B)を接着する必要がある場合、(B)を接着する場所の目安があると、後の工程が楽になります
この場合、(A)の型紙をひっくり返し、透けて見える(B)のプリントされている場所を、用意しておいた色鉛筆等を使って大雑把になぞっておきます。(例でいくと、ネコさんの顔を裏返し、透けて見える「目」や「口」の線の上を色鉛筆等でなぞります。使用する色鉛筆は色紙と異なる色を使用した方が、線が見え易くなります)
4:色紙の上に、「2」で切り離した型紙を(上向きに)置きます。色紙から型紙が離れないよう、粘着テープかホチキスで数か所留めます
5:「3」で、線を引いた場所の上を、表面から、プリントされている線とは異なる色の色鉛筆等でなぞり、色画用紙の表面にうっすら(B)を接着する場所の目安を付けます。強くなぞると紙を破くので注意が必要です
6:型紙に沿って、色画用紙を切ります
素材を複数作る場合
1つの素材を複数作る場合も、基本は「素材を1つ作る場合」と同じです。ただし、複数作る場合は色紙を重ねて切ることになります
ネコさんの顔のように、目や口が別の色画用紙を使用する場合、顏の土台部分となる色紙を先に切りますが、その際、必要な枚数の色紙は大きさを合わせておきましょう。目の位置等の線付けが手早くできます
型紙と色画用紙、全ての紙の大きさを揃えておくのが一番「楽」です
型紙に沿って色画用紙を切る際は、切れ味の良いハサミを使用しても3枚が限界だと思います。4枚以上でも切ることはできるかもしれませんが、ガタガタに切れてしまう可能性が高いですし、手首や指に負担が掛かり過ぎます
色画用紙を重ねて切る際は、枚数をよくばらないようにしましょう
~「接着方」を読む前に~
仕上げにラミネーターを使うか決定しておく
素材を接着剤で接着し、キレイに仕上げるにはちょっとしたコツや準備が必要になります
しかし、完成後の制作物を「ラミネーター」でラミネートして仕上げる場合、接着の工程はとても「楽」になります
準備する物が減り、接着方法が簡易化されます
ただ、施設等によっては、ラミネーターが推奨されていない場合もあります
ラミネーターを使用するか、しないかにより接着の工程(=労力)が変わりますので、ご注意ください
ラミネーター仕上げ方に関しては、こちらをご覧ください
型紙のキレイな接着方:ラミネーターで仕上げをしない場合
制作する場所
平らな、作る素材より大き目の机
床でも可能ですが、何かあった際に床に物が置いてあったことで不慮の事故につながる可能性がありますので、制作場所にご自身様しか絶対に入ってこない場所でない限り、床面より高さがある場所で制作することが望ましいです
準備する物
A:完成しているイメージ画像
・小さい物で構いません
・制作中に全体像を確認するためです
・目的が明確な方がキレイに作れます
B:色移りのしない白い紙(裏紙で構いませんが、A4以上の大きさがあると良いです)や、ビニール製などの机カバー
C:ノリかボンド(接着剤)
D:画用紙や色画用紙の余った部分
(幅4センチ・長さ6センチくらい)
※接着剤を伸ばすために必要
E:粘着テープ
F:画用紙や色画用紙の、掴むことが出来る程度の大きさの「切れ端紙」
(幅2センチ・長さ3センチくらい)
白い紙や机カバーについて
糊付けをする際に使用します。新聞紙などは、糊が付いた際に印字部分等が剥がれ、制作物に付着する可能性がありますので使わない方が無難です
またビニール等の机カバーを使用する場合、使う前に必ず上面を綺麗に拭いておきます。使い終わった際も綺麗に拭いておきましょう
このひと手間で、制作物の完成度が変わります
※100均でも購入できる「レジャーシート」を机カバーにしている場合もあるかと思いますが、お勧めしません。接着剤が付いた際に拭き取りの処理が難しく、表面もどんどん剥がれてきて、扱い難くなります
ビニール製の机カバー 例
プラス デスクマット 透明 軟質 エコノミータイプ 600×450mm 41-008・厚み 1.2mm
プラス デスクマット マウス対応 非転写 シングル 600×450mm 斜めカット 41-345・厚み 1.7mm
プラス デスクマット 学習机 840×500mm あんしん素材 シングル 片面非転写 40-929・厚み 1.4mm
(食品衛生法第370号第4の基準クリア)
ノリかボンド(接着剤)について
お子さんやご高齢の方が遊んだり、活動の一環として使用する「接着剤」と、お子さんや高齢の方を見守る側が必要物を制作する際に使用する「接着剤」は、異なるべきだと思います
使用目的が全く異なるためです
お子さんがご使用になる場合、発達年齢によって変わります。基本は「ノリ」です。乳児さんなら、指先でノリの感覚を味わったり、口に入っても安全性が高かく、水で手を濡らしたらすぐに取れるような「でんぷんのり」等が良いでしょうし、年齢が上がれば「液状」の物、用途によっては「スティック」も使っていきます
高齢の方の場合も、基本は「ノリ」だと思います。安全を第一に、ご年齢や認知症等の具合、使用の用途によって「ノリ」の種類を変えていきます
では一般的な大人が制作する際のお勧めの接着剤はと言うと、ボンドです
紙のよれが少なく、短時間でしっかり固定できます
できたら速乾ボンドが良いと思います。現在は、普通のボンドとほとんど値段も変わりません
ボンド 例
コニシ ボンド 木工用速乾 500g(ボトル) #40007
(速乾ボンド)
セメダイン 木工用接着剤 速乾 スタンドパック 業務用 1kg(パック) AE-332
(速乾ボンド:上記商品の詰め替えとしても)
ボンド 木工用 CH18 500g(ボトル) #40117
(普通ボンド)
接着の手順
今回は例として、ネコさんの「目」の部分を「顔」に貼る場合です
1:完成図を横に置きます
2:机の上に白い紙か机カバーを置きます
3:接着剤を使用して貼る予定の素材(B)(今回は「目」)の色画用紙を裏返し、白い紙か机カバーの上に置きます
4:工程「10」で使用する小物を予め作ります
「切れ端紙」の先、1センチくらいの所を軽く折ります
5:工程「8」で使用する小物を予め作ります
画用紙か色画用紙のあまった部分(幅4センチ・長さ6センチくらい)
の6センチの方を3つ折りにし、折り目をしっかりとつけ、粘着テープで折り目を固定します
※出来上がった物を「簡易ヘラ」と呼ぶことにします
6::(B)(今回は「目」)の裏面のフチ近くに接着剤を塗ります
均一に塗った方が良いので、ボトルの接着剤が楽です。また、量は控え目にしてください。ここでの接着剤の量が多いと、後の工程で素材からはみ出す量が多くなり手間が増えます
7:(B)の中心部分にも軽く接着剤を少し置きます
8:(B)のフチ部分の接着剤を「簡易ヘラ」でしっかり伸ばします
接着剤が素材からはみ出て、机カバー用の「色移りのしない白い紙」に付いた場合、付いた接着剤が乾くまで、同じ場所は使わないようにしましょう
接着剤が机カバー用の「ビニール」等に付いた場合、数分以内にふき取りましょう
乾く前なら、濡らした布で拭き取れます
乾かない内に拭き取らないと、専用ふき取り剤が必要になる場合があります
9:(B)の中心部分の接着剤も「簡易ヘラ」で軽く伸ばします
10:(B)の接着剤の付いた裏面の中心に「切れ端紙」の折った部分をちょんと付け、(B)を机から少し浮かせます
11:少し浮いた(B)の端を、すぐ手で持ち、切れ端紙を外します
できるだけ接着剤に指が触れないように素材を持ちます。また「切れ端紙」はすぐに外さないと、素材に強く付いてしまいます
12:予め(B)の配置場所に印を付けておいた(A)の上に(B)を置き、端の部分を指でそっと押さえます
今回の例の場合、ネコさんの顔の土台(A)に目(B)を接着させます
12の過程で(B)を押さえた際、少々の接着剤のはみ出しは問題ありません
もし多量の接着剤がはみ出して来た場合、(接着剤の付いていない)紙の切れ端などで、そっと拭きます。この時ティッシュは絶対使わないでください。毛羽が残る可能性があります。
そして次の接着剤を使用する際は、接着剤の量をご自身で微調整してください
経験と感覚で、どんどんキレイに貼れるようになります
型紙のキレイな接着方:ラミネーターで仕上げをする場合
制作する場所
平らな、作る素材より大き目の机
床でも可能ですが、何かあった際に床に物が置いてあったことで不慮の事故につながる可能性がありますので、制作場所にご自身様しか絶対に入ってこない場所でない限り、床面より高さがある場所で制作することが望ましいです
準備する物
A:完成しているイメージ画像
・小さい物で構いません
・制作中に全体像を確認するためです
・目的が明確な方がキレイに作れます
B:制作物の完成品よりも大きめの机をカバーする物
新聞紙や裏紙など
C:ノリかボンド(接着剤)
机カバーについて
机に粘着剤が付かないよう念のため使用します。ほぼ机に付くことは無いと思いますので、何かの裏紙などでも十分です
ノリかボンド(接着剤)について
ラミネートを仕上げに行うので、この接着の過程は神経質になることはありません。仮止めのような感じで十分ですので、スティックノリでも大丈夫です
接着の手順
今回は例として、ネコさんの「目」の部分を「顔」に貼る場合です
1:完成図を横に置きます
2:机の上に新聞紙など机カバーを置きます
3:接着剤を使用して貼る予定の素材(B)(今回は「目」)を裏返し、机カバーの上に置きます
4:(B)(今回は「目」)の裏面のフチ近くの数か所と中心に接着剤を置きます
接着剤は少量で構いません
5:接着剤に触れないよう(B)の端部分を持ち、予め(B)の配置場所に印を付けておいた(A)の上に配置し、指でそっと押さえます
今回の例の場合、ネコさんの顔の土台(A)に目(B)を接着させます
6:ラミネートして仕上げます
ラミネート仕上げ方法についてはこちらからご確認ください
まとめ
いかがだったでしょうか。ちょっと面倒くさいと思った方もいらっしゃるかもしれません
しかし上記のことは長年、そして多数の素材を作ってきた私の経験から、手早く、キレイに、そして自分に優しく素材を作る方法ですので、良かったらお試しください
また下記関連ページには、皆さんが頑張って作った素材を効率良く活用・管理する方法を記載していますので、是非ご確認ください
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